ラスト・クリスマス
どうしてそんなに優しいの?
気付くと、もう朝になっていた。

泣き疲れたのか、思い切り眠りこけていたようだ。

律儀にも、大和は今もずっと電話を繋いだままにしていてくれている。

受話器の向こうから、生活音が聞こえてくるので、

「ねぇ…大和、もう起きてるの?」

そっと尋ねてみた。

「あ、おはよう。俺も、飛鳥の寝息が聞こえてきたあと、すぐに寝ちゃったから、もうとっくに起きてるよ」

「そうなんだ。なんか…本当にありがとね」

心から感謝してそう言うと、

「いいんだよ。これも何かの縁だろうし、俺には何でも話してくれて構わないから」
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