俺をモデルにしてくれよ!?…可愛い系男子の願い…
明るかった夕焼け空も
今は真っ暗闇。
バカ見たいに暗い。

「あれ?
もしかして、ひな?」



ビクッ!!
突然背後から自分を呼ぶ声に、一瞬だけ肩が上がる俺。

誰もいなかったはずの芝生。
誰もいなかったはずの公園。

近所の古びた遊具があるーー。
もう錆び付いた遊具に、
危険⚠だから、と遊ばなくなった廃公園。


夜に、こんな錆び付いた遊具のベンチに丸くなり、膝を抱えた俺なんかに
話かけるやつなんか居ないだろうーーってタカをくくっていた俺は



後ろから聞こえた声に、焦った。

懐中電灯の灯りが
確かに俺を映していた。



ワン!!



ワン?



「あ、つばさ」



クラスメイトになったばかりで
1番仲が良い椎名 つばさだった。

泣いてるとこを、クラスメイトに見られた。

しかも、犬の散歩らしい。

こんな古びた廃公園なんか
散歩しに来るなよって心の中で悪態をついた。



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