ハイスぺな俺が北川さんに相手にされない
「……」
「……ん?」
「えっと…じゃあ…」
でも、やっぱり、
ダメだった。
「今度テレビでプロ野球中継してたら、
観てみます!」
そっちかぁっ!
一緒に観に行きましょうって
言って欲しかったのにー…!
別にその為だけに
動画を作ったわけじゃないけど、
結構気合い入れたのに…
去っていく北川さんの後ろ姿から、
窓の外に視線を移した。
昼なのに暗い。
雨降りそう。
予報では晴れだったのに。
何か、嫌な感じがする…
そして、俺の予感は的中した。
その日の夕方、
うちの会社の主要取引先の
担当者から電話がかかってきた。
いつもやり取りしている、
顔馴染みの人だ。
「加瀬さん、すみません。
結論から言いますと、
この前言ってた契約、
なくなりました」