ハイスぺな俺が北川さんに相手にされない


俺の料理はいつも通り完璧だった。

ビシソワーズ、アシ・パルマンティエ、
昨日のキッシュの残りと
ニース風サラダ。
この前、ワイン専門店で買った、
ボルドーの赤も開けた。
そして、つまみに、フランス人の
友達が送ってくれた、
チーズを一切れ出した。


「あ、あのう…
いつもこんなご飯なんですか」

北川さんは美味しいといいながらも、
何となく困ってるような表情だった。

なぜかわからないけど。

「いつもはもっと少ないよ」
「でも、おしゃれな食べ物ばかりですね」


きた!おしゃれ!

っしゃ!

さすが俺!
おしゃれで美味しい料理だって作れるイケメン!

北川さんも、
毎日食べたいなー、
この人が彼氏ならいいなー、
って思うだろ。


しかし、そんな様子は全くなかった。

「俺、料理は何でもできるけど、
フランス料理が特に得意なんだ」
「は、はぁ…」




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