卯月と初恋が訪れる
私は頭を抱え、じわじわと涙が溢れてきた。




「…俺らるに好きになってもらえるように努力してるんだ。だからみんな静かに見守ってて欲しいな」




みちるは私を抱き寄せた。




そして小声で




「嫌な思いさせてごめん」





と囁いた。





複雑な気持ちでぐちゃぐちゃになった。





「ごめんね、みんな情報量多いよね。この2人の世界があって、拗らせてるんだよ。らるは騒がれること嫌がるからこのことについてはもう触れないであげて欲しいな」





てるがみんなに気持ちを代弁して伝えてくれた。


 

「ってか、そういう立花くん彼女いるの?」




クラスの目立つ女の子がてるに聞く。





「実はいないんだよね、募集中」




てるがふふっと笑った。





「「「!!!!!!!」」」




瞬間的に女の子の中で不思議な空気が漂った。
多分てるを狙おうとしてるんだろう。




てるのおかげで助かった。
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