逆転結婚~目が覚めたら彼女になっていました~
再び桜が舞い散る季節が巡って来た。
あれから1年と半年後。
沙原コンサルティングは自社ビルを完成させた。
シンプルなオフィスビルと変わりない外見だが、11階建てのビルで、最上階に社長室と副社長室、10階から5階までが沙原コンサルティングの各部署や会議室などが入っているが、2階から4階までは他社に貸している。
1階は総合受付のエントラスになっていて、社員証がカード式になっていて、カードをかざすと扉が開くようになっている。
セキュリティーも万全に整い、ビルの中にはまだ空いている部屋もある為、今後はカルチャー関係の店舗を取り入れて働く人が息抜きに運動して帰れるようにシステムを導入しようと計画中。
そしてカフェやファミレスなども入れて、食事も楽しめるようにしていくようだ。
自社ビルが完成したことを機会に、麗人は正式に副社長へ就任した。
営業部長から副社長へ就任した麗人だが、
自社ビルも完成した事から、麗人と優衣里は結婚式を行う事になった。
今日春の暖かい日差しの中、駅前の帝国ホテルで麗人と優衣里の結婚式が行われる。
盛大に行おうとしたが、あまり派手にはしたくないと2人で言い出した事から社員と身内だけ呼んで行う事にした。
麗人がずっと望んでいた神前式で、白いはかま姿の麗人と白無垢に身を包んだ優衣里がとても絵になっていて参列した社員達が見惚れるくらいである。
結婚式が終わるとお色直しをして披露宴が行われた。
披露宴では真っ白なモーニング姿の麗人と、赤いカクテルドレスに身を包んだ優衣里が各テーブルを回り挨拶をして行った。
「麗人、おめでとう。良かったな、ずっと好きだった人と結婚出来て」
紺色のモーニング姿で出席した純也。
純也の腕にはまだ生まれて数ヶ月くらいの、可愛い赤ちゃんが抱っこされていた。
「純也、その子は? 」
麗人が尋ねると、純也はちょっと言いずらそうな目を浮かべていた。
「まさか、交際していた彼女の子供だったりするのか? 」
「まぁ、そんなところ」
「そっか…」
なんか違うと感じた麗人だったが、それ以上の事は聞かなかった。