私が愛した人は…
空雅が、ポケットから手紙を出した。

それを、龍がとった。

「父さんから、そちらの組長にだ。それじゃあ、俺は学校辞めるから」

え?

空雅は、鞄を持ち教室を出ていった。

ど、どーゆーこと?

学校辞めるって。

「アイツ、何がしたいんだ?」

「わ、わからない」

ホームルームに担任が、空雅が学校辞めた事言ってたから、本当に辞めたらしい。

女子たちは、やめないでって騒いでた。

学校が終わり、私たちは会社に行った。

「兄貴。これ、アイツから」

お昼を食べながら、龍は空雅からの手紙を渡した。

「アイツ、学校辞めた」

「は?」

「俺らもびっくりしたぜ」

暁さんは、手紙を読んだ。

私も龍も、まだ読んでないから内容は知らない。

「10月20日。決着を着けよう」

つまり、四條組と大鳳組が抗争するんだ。

暁さんは、誰かに電話をした。

「慎吾。部屋に来てくれ」

すぐに、杉野さんは部屋に来た。

「如何されましたか」

「18時に仕事を切り上げて集まれって、全員に伝えてくれ。親父にもだ」

「かしこまりました」

「それと、俺昼から会議出ないから。慎吾よろしく。あ、龍。会議がどんなものか見てこいよ。隣の部屋から見れるし」
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