私が愛した人は…
「こ、こんなにいいんですか?」

お祝いで、こんなに渡すものなの?

「いいのよ。本当は、鈴ちゃんに着物買おうと思ったんだけど、それは結婚式のときにしようって、隼人と言っててね」

「あぁ。暁の事だから、オーダーするんだろ?」

オ、オーダー?

え、オーダーって、一からデザイン決めて作ることだよね?

暁さんにプレゼントした、スーツみたいに。

「そのつもりだ」

「それは、俺たちが払うからな」

「ウエディングドレスは、着ないの?」

「まだ、教会か神前式か迷ってるが、ドレスも着物もどちらも着させたいな。どっちも似合うだろうし」

「どっちも着たらいいじゃない。一生に一度なんだし。ドレス代も、払ってあげるわよ」

な、なんか話が凄いことになってる。

3人の金銭感覚が…(笑)

この日は、夜ご飯を食べて帰った。

結婚祝いということで、ご馳走だった。

「その通帳とカード、鈴がもっといていいぞ」

家に帰ってお風呂上がってソファーでゆっくりしてると、暁さんに言われた。

「でもこれ、暁さん名義ですよ」

「夫婦なんだから、いいんだよ。鈴の好きなように使ってくれていい」
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