秘密恋愛短編集
顔はきっと真っ赤になっているし、まだ少し震えているけれど勇気は出た。


「私、ずっと英祐のことが好きだった。付き合ってください」


心臓が早鐘を打ち、涙がこみ上げてくる。


英祐は軽く笑ったかと思うと、しゃがみこんだままの状態で私を抱きしめてきた。


「俺はここの教師になるし、桃子が卒業するまでは一応秘密にしておかないといけないと思う。それでもいい?」


私は腕の中で何度も何度も頷いた。


私はきっと、もうずーっと前から英祐のことが好きだったんだ。


自分でそれに気が付かなかっただけで。


だから今更少しの間関係を秘密にしておくことくらい、どうってことなかった。


「俺も桃子のことが大好きだ。これからよろしく」


耳元で囁かれ、頬にチュッとキスを落とされる。


それだけで私の心臓は爆発してしまいそうだった。


「おい、そこでなにしてる?」


その声に振り向いた英祐は「体調が悪い生徒の様子を見ていました。もう大丈夫そうです」と、流れるように嘘をついた。


その背中に回された手は、私の手を強く握りしめていたのだった。


END
< 121 / 121 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

13日の日直当番

総文字数/37,942

ホラー・オカルト140ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
13日の日直当番にはなぜ大人には秘密の守り事があるのだろう…
怪異ハンター

総文字数/72,587

ホラー・オカルト262ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
「怪異ハンター」 僕らは僕らの弟を探すために 怪異ハンターになった
#自殺志願者募集

総文字数/77,454

ホラー・オカルト290ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
#自殺志願者募集 私と一緒に死にたい子 集まれ!

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop