秘密恋愛短編集
顔はきっと真っ赤になっているし、まだ少し震えているけれど勇気は出た。


「私、ずっと英祐のことが好きだった。付き合ってください」


心臓が早鐘を打ち、涙がこみ上げてくる。


英祐は軽く笑ったかと思うと、しゃがみこんだままの状態で私を抱きしめてきた。


「俺はここの教師になるし、桃子が卒業するまでは一応秘密にしておかないといけないと思う。それでもいい?」


私は腕の中で何度も何度も頷いた。


私はきっと、もうずーっと前から英祐のことが好きだったんだ。


自分でそれに気が付かなかっただけで。


だから今更少しの間関係を秘密にしておくことくらい、どうってことなかった。


「俺も桃子のことが大好きだ。これからよろしく」


耳元で囁かれ、頬にチュッとキスを落とされる。


それだけで私の心臓は爆発してしまいそうだった。


「おい、そこでなにしてる?」


その声に振り向いた英祐は「体調が悪い生徒の様子を見ていました。もう大丈夫そうです」と、流れるように嘘をついた。


その背中に回された手は、私の手を強く握りしめていたのだった。


END
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