黒と白
敦史は立ち上がり、私の方にゆっくり歩いてきた。

私は怖くて、動くことが出来なかった。

「な、なんで、いるの」

震える声で言った。

「お前昨日、璃子にまた嫌がらせしたみたいだな?」

「し、してない…」

「嘘つけ!璃子が昨日、泣いて言ってきたぞ!」

「きゃっ!」

あの時みたいに敦史に押され、私は後ろに倒れた。

敦史がせまってくる。

「お前何がしたいわけ?お前が俺らを裏切ったんだろう!?」

「わ、私は何もしてない…!」

助けて…

「嘘つけ!!」

「嘘じゃない…!」

助けて…

蓮也…!

「蘭羅っ!!」

後ろから蓮也の声が聞こえた。

「てめぇ、蘭羅に何してんだよっ!!」

蓮也は敦史に殴りかかった。

敦史は蓮也に殴られ、後ろに倒れた。

「蘭羅っ!大丈夫か!?」

蓮也が私を抱き寄せた。

「れ、んや…れん、や…」

私は蓮也の名前をずっと呼んだ。

「悪い。遅くなってしまって、1人にしてしまって。圭吾さんに迎え頼んでるから、もうすぐ来る」

蓮也は私を抱き上げた。

「お前、次はないとおもえ」

蓮也はまだ倒れてる敦史にそれだけいい、下におりていった。
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