fantasista 3 ー永遠にー




ようやく落ち着いたあたしは、ご飯の準備でもしようかと立ち上がった。

外食ばかりが続いて、柊の食事の栄養バランスは傾いていた。

だからまた、シーズンが始まるまでに立て直さなきゃと思う。

あの筋肉も、このままだと脂肪に変わってしまうかもしれない。




「疲れているのに、ありがとうな、みどり」


柊は申し訳なさそうに言う。

柊がこんなに優しい人だということを、みんなは知っているのだろうか。

柊ってもったいないよな、普段態度が大きいから、誤解されているところがたくさんある。




思わず笑ってしまったあたしを、怪訝な顔で柊は見る。

かっこよくて、優しい顔。

あたしは毎日、こんな柊を見ることが出来て幸せだ。

本当に本当に幸せだ。

これからも、ずっとずっとよろしくね、柊。




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