陛下、たとえあなたに「ぼくらの間に愛などない」と宣言されたとしても、事故死する運命を避けることが出来なくても、私はあなたを愛し続けたいのです
 そもそも、靴底がとれるってありえるわけ?

 そういえば、その靴は所持しているだけで一度もはいたことがなかった。五年? いえ、もっと昔のものかもしれない。今朝、それをたまたま見つけ、初めてはいた。

 とにかく、わたしはよろめいた。そして、階段から落ちた。でっ、前回と同じように死んだ。

 首があらぬ方向に向いて。ついでに、瞼は開いて瞳は虚空を睨みつけていた。

 そうして、気がついたら寝台の上だった。

 夢、じゃなかったわけ?

 これって、いったいどういう状況なの?
< 9 / 64 >

この作品をシェア

pagetop