離婚予定の契約妻ですが、クールな御曹司に溺愛されて極甘懐妊しました
「……契約終了なんて、俺から言いだすわけないだろ」

 こんなにも君を愛しているのに。



 泰雅が純玲と出会ったのは彼女の両親が営む喫茶店“リバティ・スノー”だった。
 大学に割と近く、コーヒーも美味しかった。穴場なのか同大の学生がいないのも居心地が良かった。
 泰雅はこの店のカウンター席でひとりコーヒーを飲み、気分転換するのがささやかな楽しみになっていた。

 何度か通ううちにマスターと仲良くなった。
 店で司法予備試験の参考書を眺めていると『ゆっくり勉強していっていいから』と、サービスでケーキを付けてくれることもあった。

 無事、司法予備試験から司法試験まで合格すると『白石くん、頭いいんだね。暇ならウチの娘の家庭教師してくれない? 週1でいいから』と頼まれた。

 マスターの娘はたまに厨房で店の手伝いをすることはあるが、まだ中学生。
 ほとんど姿を見たことがなかった。高校受験を控えているが、塾は高いから行かないと言っているらしい。
 週1日くらいならと、泰雅は軽い気持ちで引き受けることにした。
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