離婚予定の契約妻ですが、クールな御曹司に溺愛されて極甘懐妊しました
 純玲も相槌を打ちながらみそ汁を口に運ぶ。
 お互い秘書として付いている役員がいる為、彼らの都合で昼休みの時間はずれるのが当たり前なのだが、今日はうまくタイミングが合った。

「それに純玲、最近付き合い悪いじゃない。一緒に飲みにも行ってくれないし。そんなに旦那様の束縛が厳しいの?」

「まさか、そんなことないよ」
 純玲は苦笑するが、目の前の美人さんはニヤニヤしながら言う。

「でも、あんなに情熱的、かつ早業で純玲を手に入れた彼じゃない。まあ、長い間純玲のことを好きだったっていうから無理はないけどね」

 泉は泰雅がいつかエントランスで瑠美たちを前に言ったことそのまま信じている。
 あの後、夫になった人が自分の家庭教師で昔からの知り合いであり、留学していて再会直後にプロポーズされと説明したが、契約結婚であることは話していない。いらぬ心配はかけたくなかった。

「おとといも、法務部長室でお会いしたけど相変わらず大人でクール、カッコいいわね。法務部の子たち目の保養だって白石先生が来社するのを楽しみにしてるもの。あんな人が旦那様なんて羨ましいわぁ」
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