俺様ドクターは果てなき激愛で契約妻を捕らえて離さない
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翌日、小児科病棟のナースステーションで未華子先生の姿を見つけて真っ先に声を掛けた。
「未華子先生。例の件、無事に解決しました」
他の看護師や医師がいるので幸也さんとのことは濁して伝えた。けれど、すぐに気付いてくれたようで未華子先生がにっこりと微笑む。
「そっか。よかった」
その表情は心の底から嬉しそうで、私と幸也さんのことを本気で心配してくれていたのだと気付く。
「これからもアドバイスをいただけると嬉しいです」
幸也さんとまた険悪な雰囲気になってしまったとき、幼馴染の未華子先生がいてくれると心強い。
「わかったわ。でも、私のお願いも聞いてほしいの」
「お願いですか?」
未華子先生が私の腕を引っ張ってナースステーションの端っこに連れて行く。耳元に顔を寄せて、小さな声で口を開いた。
「この前、芙美ちゃんの実家の病院で働いている方がうちの病院に来たでしょ」
「山之内さんですか?」
「ええ。彼の連絡先を教えてほしいの」
うっすらと頬を赤らめている未華子先生。それを見て気付いてしまった。
「もしかして未華子先生、山之内さんのことが……」
「タイプなのよ。穏やかで優しげなあの雰囲気が好きで」
ふと山之内さんを思い浮かべる。確かにそういう雰囲気のある男性だし、実際に彼はとても穏やかで優しい。
まさか未華子先生のタイプが山之内さんのような男性だったなんて。幼馴染の幸也さんとは真逆のタイプだ。