切れない縁
カウントダウンの始まり
いよいよ健一郎の合格発表の日になった。

私と健一郎で北海道まで合否を確認しにきた。

「母さん。あった!あったよ!」

「本当。おめでとう!良かったね。」

「婆ちゃんと爺ちゃんに電話するわ」

「うん!お母さんもお父さんに電話する。」

〜…〜…
「もしもし。健一郎はどうだった?」

「合格!したよ」

「そうかあ。良かった。健一郎に代わって」

「うん。」
健一郎も嬉しそうに隆二さんと話していた。
「うん。ありがとう父さん。
明日婆ちゃんがお祝いしてくれるって!
うん。じゃあね」ピッ!

「母さん、明日父さんは早く帰るってさ。」

「そう。」

札幌の実家と浩一お義兄さんのところへは寄らず、電話で知らせた。

健一郎と帯広のビジネスホテルに泊まった。

ホテルのレストランで夕飯を食べてた時に
「母さん、あのさちょっと気になってるんだけどさ〜母さんどこか病気じゃあないよね」

「え、大丈夫だけど?」

「なら良かった。高3になった頃から痩せてくし元気ない感じがしたからさぁ」

「心配かけてごめんね。」

「うん。」

「健一郎も大学生になるんだからお母さんも子離れしなきゃね」

「うん。愚痴とかあるなら話しくらいは聞くよ?」

「ふふふ。ありがとう。そのうち聞いてもらう日がくるかもね〜」
久しぶりにゆっくりと健一郎とご飯を食べた気がした。
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