六月の月に愛を誓う。
男の子は少し迷った素振りを見せてから、「俺も…」と続けた。
「俺も、それ好きだよ」
初め何を言われているのかわからず、ぽかーんと間抜けにも口を半開きにした状態で言われた言葉を頭の中で反芻する。
おれも、それすきだよ…?
「…あ、これ!?」
やっと理解が追いつき、思わず興奮して立ち上がると勢いのままイスが後ろに倒れてしまった。
「あ、やば、わわっ!」
ついでに机の上に置いていたチャックの開けっ放しの鞄までもが下に落ちてしまい、中身が散乱する事態に。
あまりの恥ずかしさに慌てて拾っていると、すっと男の子がしゃがみ込んで拾うのを手伝ってくれた。
「あ、ありがとう…」
男の子の顔を間近で見てから、やっとその名前が思い出せた。
最近席替えをして、それでもまだ一度も話したことがない矢野絢斗くんだ。
顔もよし、運動も勉強もできることから女子からの人気が高いが、あまり女子と話さないクールな男子で有名だ。
「俺も、それ好きだよ」
初め何を言われているのかわからず、ぽかーんと間抜けにも口を半開きにした状態で言われた言葉を頭の中で反芻する。
おれも、それすきだよ…?
「…あ、これ!?」
やっと理解が追いつき、思わず興奮して立ち上がると勢いのままイスが後ろに倒れてしまった。
「あ、やば、わわっ!」
ついでに机の上に置いていたチャックの開けっ放しの鞄までもが下に落ちてしまい、中身が散乱する事態に。
あまりの恥ずかしさに慌てて拾っていると、すっと男の子がしゃがみ込んで拾うのを手伝ってくれた。
「あ、ありがとう…」
男の子の顔を間近で見てから、やっとその名前が思い出せた。
最近席替えをして、それでもまだ一度も話したことがない矢野絢斗くんだ。
顔もよし、運動も勉強もできることから女子からの人気が高いが、あまり女子と話さないクールな男子で有名だ。