内緒の双子を見つけた御曹司は、純真ママを愛し尽くして離さない
（偶然の積み重ね。素敵な卓也さんが私を選んでくれたのも偶然？）

四か月ほど前に出会ってお礼にご馳走すると言われた後、果歩が連絡を返し、みなとみらいの夜景が見えるレストランで食事デートをした。

その後も毎週誘われて、四回目のデートで『俺と付き合ってほしい』と言われた。

抑えきれないほど期待が膨らんで困っていた果歩が、交際を申し込まれて歓喜したのは言うまでもない。

恋人になってからも卓也は週に一度は必ずデートしてくれて、会えない日には電話やメールをこまめにくれる。

愛されている実感はあるけれど、偶然という言葉に不安を覚えた。

（私に告白してくれたのが、気まぐれだったらどうしよう）

ベッドライトに照らされる彼は大人の色気を醸していて、自分にはもったいないほど素敵な恋人だと思えば不安が増幅した。

果歩の眉尻が下がったのに気づいた卓也が真顔になる。

「どうした？」

「あっ、その、卓也さんが私のどこを気に入ってくれたんだろうと考えていたんです。私は子供っぽい見た目で美人でもグラマーでもないのに」

自分の容姿を嫌いだとは思わないが、異性を引きつける魅力に欠けている自覚がある。
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