内緒の双子を見つけた御曹司は、純真ママを愛し尽くして離さない
卓也の包丁さばきはなかなかのもので、果歩への気遣いで嘘をついてくれたのだとわかった。

(今日は料理のレシピ本を買って帰ろうかな)

愛しい恋人のために料理のスキルアップを決意したら、机上のスマホがSNSアプリの通知を知らせた。

卓也のことを考えていたため期待してアプリを開いたが、メッセージを送ってきたのは兄だった。

(お兄ちゃんも今、昼休みなのかな。既読つけてしまったから返さないと)

【果歩宛の郵便物が溜まっているぞ。取りに来い】

兄への家族愛はあっても実家に帰れば必ず小言をもらうので気が重い。

ため息をついて返信する。

【急ぎのものじゃないよね? 美容室やアパレルショップのダイレクトメールは捨てていいよ】

【必要か不要かは自分で仕分けしろ。しばらく顔を見ていないぞ。今週末帰ったらどうだ。お前の彼氏も連れてこい】

(やっぱり狙いは卓也さんか)

交際を始めてすぐ兄に恋人ができたと報告した。

自分はいつまでも心配かけるような子供ではなく、頼りがいのある社会人男性と付き合えるくらい大人になったのだとわかってほしかったからだ。

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