献身遊戯~エリートな彼とTLちっくな恋人ごっこ~

「え!? これ、なにに使うの?」

「そりゃマッサージだろ。愛莉にしたいなと思って。ダメ?」

いやダメっていうか。
清澄くんにメリットがない。
仮にマッサージしようと思ったとしても、わざわざクリームを買ってこようって発想になるのだろうか。

「そのために用意してくれたの? 高かったよね……?」

「高いのか? 俺にはこういう品の相場はわからないから、口コミがいいの買ってきた。愛莉に好みを聞けばよかったんだけど、遠慮しそうだし」

その通りだ。
これを買ってほしいなどと言えるはずがない。
しかし申し訳なさもあるものの、実際に実物を手に取ってみると、高級ブランドの重みやパッケージの素敵さに心がときめく。

「綺麗……」

スノードームの中を眺めるかのように、両手の上にのせて目の高さまで持ってきた。

「気に入ったならもらってよ。でも使わせてほしいな」

私がいろんな角度からそれを眺めた後で、彼が横からそう言った。
むしろ、私の肌にこんなものを使ってもらっていいんですか?という気持ちだが、マッサージをしてもらうという初めての行為と、使ったことのない高級アイテムへの好奇心はもう止められそうにない。
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