【完全版】雇われ姫は、総長様の手によって甘やかされる。

喧嘩の苦手な僕が闇狼なんていう暴走族にいるのは幼なじみの怜央と真宙がいて、護りたい人がいるからだ。

闇狼は真宙の兄で僕たちよりも3つ年上の真中くんが結成したチームだった。

その当時、真中くんは高校1年生で僕らは中学1年生。

幼なじみの櫻子は幼い頃から整った顔立ちをしていて、男子の視線を一身に浴びるような女の子だった。

それだけならまだ良かったのだが、中学生になる頃には一人で街を歩かせると危険なほど櫻子は美しく成長した。




そんな櫻子を護るために『俺ら4人が騎士になろう』と言い出したのが真中くん。


チーム名は当時、真中くんが読んでいた不良漫画の影響を受けて闇狼に。

騎士とは程遠いものとなった。

けれど、闇狼なんて名前がついても僕らに大きな変化はなかった。

────あの時までは。




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