「Of My Disteny」ーゴールドー
パートナーに言いにくいこと。


“金髪どう思いますか?”


「………は?」

え、これだけ?

てゆーかこれ!?

言いたいことこれ!?

言えるでしょ。

全然言えるよね、それ。

てかそれ聞いてどうするの!?

じゃあ理由は?この理由…!


言えない理由。

“他の色のが好きだったらどうしようかなって”


「……なんだッそれ!!!」

意味がわかんない!

全く言ってることがわからない!

別に他の色が好きとかないし!

ピンクのが好みかな♡とか思ってないし何でもいいし!

何なの!?
何言ってるの!?
何考えてんの…っ

はぁっと息が出た。

肩が落ちる。

気が沈む。


もっとないの?


私に言いたいこと。


ないのかな、私に聞きたいこと。


私はあるのに。


言えないけど、聞きたいのに聞けないことあるのに…


「あー!瑠衣ちゃん、課題読んでるし!」

「洸っ」

「俺がいないとこで読んでねって言ったのに!」

口を尖らせブーブー言いながら部屋から出て来た。
すぐに手に持っていた課題に気付いて指を差しながら私の元までやってきた。

「もう読んじゃったらしょーがないけど、結果は?」

「え?」

「言った結果書かなきゃいけないから!なんかリアクションちょーだい!」

「え…、リアクションって…」

さっきしたリアクションがすべてで、洸は見てなかったけど特にハッキリ言える感想もなくて。

「…どんな色でもいいよ」 

「………え、それだけ?」

「うん」

「ふーん」

こんな空気になるよね。

洸も言いにくかったかもしれないけど、私もその返答は言いにくかったよ。

だからそんなに気を落とさないでよ。

なんでそんなに、寂しそうな顔をするの。
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