朝なけに
「私、そんなに中さんの事困らせてます?」


「まあ、会ったばかりの女の子に告白されるとか、けっこう恐怖だよ」


そう言われ、逆の立場ならと考えるが。
確かに一理ある。


あるけど、好きになってしまった。


「とりあえず、これ俺の名刺」


そう言って、照さんに渡された名刺には、会社のような名前と、代表取締役社長の文字が。


"株式会社 ライトラブ 代表取締役社長 同本照"


「社長…」


その文字の威力に、怯んでしまう。




「一応ね。
俺、社長でホテル数軒経営してるホテル王だから」


「ホテル王!」


凄い人だったんだ。
照さんって。


「じゃあ、中さんも千里さんもどこかの社長だったりするのですか?」


この人とお友達なら。


「まあね。俺ら三人共実家がわりと裕福だし。
とりあえず、千里はキャバクラ系の店を数店舗経営しているオーナーで、
中は…」


「中さんは?」


何をしている人?


「それは、中本人に葵衣ちゃんが直接訊いたら?」


「え」

「俺か千里の近くに居たら、いつかまた中に会えるから。とりあえず、千里の店の説明しておく」


そうして、私はキャバクラで働く事に。








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