私が恋をしたのは、冷酷な完璧イケメンでした。

(プロローグ)

(プロローグ)


あの日………あの寒い日………私を助けてくれたあなたに………恋をしました。




──「さ~ら!」


その声になびく長い髪を押さえながら振り向く。


「美姫(みき)ちゃん!」


私の元へ駆け寄ってきてくれた 佐々木 美姫ちゃんは私の親友で、本日、私たちの高校生活が始まる──



「ねぇ!やばいよ紗蘭(さら)!!この学校イケメン多すぎ!!先輩とかやばい!」


「…そっか、」


「……その反応……やっぱり決めた人がいるからかぁ…」


優しく目を細めつつも、少し残念そうな表情を浮かべる美姫ちゃんにこくりと頷く。


そう、私……羽月 紗蘭(はづき さら)生まれて初めての恋をしています。


「あるかもね、少女漫画みたいな?その人に再会するストーリー!」
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