意地悪な王子様とのヤキモチ争奪戦
「あれ、いいの?誰かに見られるよ?」

「いいの。千歳は、私のだって、見せびらかせたいから」

「お気に召すままに」

大量のチョコレートの箱に、颯の眉間に皺の寄る顔が目に浮かんだが、私達は、チョコレート達を置き去りにして、副社長室を後にする。

今から、エレベーターを降りてエントランスをくぐり抜けるまでに、何人の女の子の悲鳴を聞けるだろうか。


「……来年までに、減らさなきゃ」

「ん?何?」

「なんでもない」

私は、ガーネットのピアスを耳元に光らせながら、ピンヒールを鳴らし歩いていく。

その隣では、来年も再来年も、ずっと意地悪な王子様に意地悪く笑っていて欲しいから。


ね、千歳。


   ❤️Happy Valentine Day❤️

   ❤️CHITOSE &MIKAKO❤️




2022.12.20 遊野煌

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