死神キューピッド
「そ、俺、いきなりブチ切れたのに。ちゃんと食ったほうがいいって、心配された」
「ふふっ、天使!」
「な、天使」
まさか、あの不愛想な店員さんは、自分が三途の川の向こう側で天使呼ばわりされてるなんて、夢にも思ってないだろうな。
「けど、こうして柚と一緒にいられるってことは、ドSの死神も、そんなに悪い奴じゃなかったのかもな」
「案外、恋のキューピッドだったりして!」
「かなりクセ強めだけどな……」
虹太の顔が、瞬時に曇る。
よほど、強烈だったんだろうな……。
「とにかく、ドSの死神キューピッド様に感謝だねっ!」
「だな」
窓のそとでは、菜の花が揺れている。
目の前では大好きな虹太が、優しく笑ってる。
「さて、今夜はなにを食べる、幽霊くん?」
「そんなの、お前に決まってる」