死神キューピッド
「……俺さ、柚には、生きてほしいんだよ。ちゃんと、生きてほしい。生きてなきゃ、できないこと、たくさんあるんだよ。立派じゃなくていいから、無様な生き方でもいいから。俺がいなくても、絶望しないで生きてほしい。頼むからバカなことは考えるないで、ちゃんと……」


虹太の声が、細く、頼りなくなっていく。


「大丈夫、バカなことはしないよ。それは、約束する」


虹太を真っすぐに捉えて、答えた。


彼の気持ちを、受け止める。


大丈夫、私は自分で死んだりしない。


私は、虹太を悲しませることも苦しませることも、絶対にしない。


「いっこ、聞いていい?」


「うん?」


少しだけ辛そうに、虹太が私の瞳をのぞきこむ。


「どのタイミングで気がついた? 俺が、死んでること」


目を伏せて、ひとつ息をすうと、ゆっくりと顔をあげた。



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