死神キューピッド
目が合うと、その男がこれ以上ないほど幸せそうに、甘く笑った。


ぞわっと、肌が泡立つ。


あいつ、やっぱり死神だったんだ……。


だって、おかしいだろ。この状況で笑えるなんて……。


「あんた、生きてるんでしょ」


あの日の妙にどっしりとした男の声が、どこか遠くから聞こえてくるようだった。





< 88 / 117 >

この作品をシェア

pagetop