春風、漫ろに舞う
「巡ー!最高だよガチで!あんた!」


「暑い…。
織…気持ちは嬉しいけど、離れて…。」



控え室に戻ってきて。
すぐに衣装から着替えると、パイプ椅子に座ってテーブルに突っ伏す。


疲れた…暑い…。
もう帰りたい…。


ライブ中は、興奮しきってるから疲れとか暑ささえもエンジンになるのに。
ライブが終わった途端、現実に引き戻されて疲労困憊。



「巡、大丈夫?」



瑛は団扇で扇ぎながら、わたしの汗を拭いてくれている。


なんでそんな涼しそうな顔してるの…。
一緒にライブしてたはずなのに。



「マジ最高だったぜ!!
ずっとやってたいよな!!」


「ほんとだよ!
あー!ライブしたい!最高すぎ!」


「彪と織って似てるよね。体力バカ。」


「んだよ!
柊だって楽しかっただろ!」


「それは認めるけど。
僕も、巡と一緒で体力が無いから。」



柊はそう言いながら。
既に温くなったスポーツドリンクをおでこに押し当てていた。


それ…もう冷たくないでしょ。
そう思ったけど、突っ込む元気もない。



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