春風、漫ろに舞う
「お前、美容院行った?」


「行った〜。
髪の毛、綺麗にしてもらった〜…。」



いつも以上に手触りがいい。
よく見れば、色もいつもよりシルバーが強くなっている。

芽来の髪を撫でる度に、いい香りがする。
一束掬って、キスを落とす。



「あれ…。
藤雅、ここだけ染めたの…?」


「ん、気づいたか?」


「気づいた、おんなじ色…。」


「お前と同じ色だよ。」


「…嬉しい…。」



今日の昼間に、時間が空いたから。
芽来と同じシルバーホワイトを少しだけ、ポイントカラーとして入れてきた。


芽来はそれを撫でながら、にへらっと嬉しそうに笑う。
その顔が見たくて、離れている時に少しでもお前を感じたくて。
女々しいかもしれないが…。



「藤雅のピアスとあってるね。
似合ってる。かっこいい。」


「離れていても、これでお前と一緒にいる気持ちになれる。」


「…おばか…。」



照れたのか、顔を赤くして。
また俺の肩に顔を埋めようとしていた。


だけど、俺が許すわけなく。
額にキスをして、驚いて顔を上げた芽来の唇に今度こそ口づけをした。



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