モフぴよ精霊と領地でのんびり暮らすので、嫌われ公爵令嬢は冷徹王太子と婚約破棄したい
学院内でまともに話しかけてくれたのは、ユリアンを除けば彼女が初めてだ。
隣の人が気さくな人でよかったとベアトリスは笑顔になる。
「カロリーネ様、私はベアトリス・ローゼ・クロイツァーといいます。こちらこそよろしくお願いいたします!」
「は、はい」
今にも手を握ってきそうな勢いのベアトリスに引いたのか、カロリーネの顔が少し引きつる。それでも気を取り直したように微笑みを浮かべた。
「あの、カロリーネ様は以前はAクラスではありませんでしたよね?」
「はい。Bクラスに在籍していたんですが、召喚式の結果でAクラスに転籍になりました」
「ああ、なるほど。カロリーネ様の呼び出した精霊を見たみんなが褒めていました。ウンディーネでしたよね?」
きっと優秀な精霊なのだろう。
「はい。しっかりした形を持った精霊を召喚した生徒は、必ずAクラスになる決まりですから。クロイツァー公爵令嬢も同様でいらっしゃいますよね」
「私が? たしかにピピは実体化しているけど……」
ベアトリスは少し驚きながら、召喚式の様子を思い出していた。
そういえばカロリーネの言う通り、光を纏った毛玉のようにしか見えない精霊を召喚した生徒が何人もいた。あのときはベアトリスの能力の問題でぼんやりとしか見えないのだと思っていたけれど、カロリーネの話によればそれは違っているようだ。
隣の人が気さくな人でよかったとベアトリスは笑顔になる。
「カロリーネ様、私はベアトリス・ローゼ・クロイツァーといいます。こちらこそよろしくお願いいたします!」
「は、はい」
今にも手を握ってきそうな勢いのベアトリスに引いたのか、カロリーネの顔が少し引きつる。それでも気を取り直したように微笑みを浮かべた。
「あの、カロリーネ様は以前はAクラスではありませんでしたよね?」
「はい。Bクラスに在籍していたんですが、召喚式の結果でAクラスに転籍になりました」
「ああ、なるほど。カロリーネ様の呼び出した精霊を見たみんなが褒めていました。ウンディーネでしたよね?」
きっと優秀な精霊なのだろう。
「はい。しっかりした形を持った精霊を召喚した生徒は、必ずAクラスになる決まりですから。クロイツァー公爵令嬢も同様でいらっしゃいますよね」
「私が? たしかにピピは実体化しているけど……」
ベアトリスは少し驚きながら、召喚式の様子を思い出していた。
そういえばカロリーネの言う通り、光を纏った毛玉のようにしか見えない精霊を召喚した生徒が何人もいた。あのときはベアトリスの能力の問題でぼんやりとしか見えないのだと思っていたけれど、カロリーネの話によればそれは違っているようだ。