逃すもんか

赤ちゃんが産まれるまでは時々、オレを自宅に呼んでくれて夕飯をご馳走してもらっていた。

今日は久しぶりに自宅へ夕飯に誘ってもらったので、コーヒーショップに寄らず、真っ直ぐ田村さんちへ向かう。

「大崎くん今日はありがとう。京香も久しぶりに大崎くんに会えるから喜んでるんだ」

「赤ちゃんもいて大変なのに、誘っていただいてありがとうございます。」

「さっき聞いた、大崎くんが春から上級コースになるって教えたら、もっと喜ぶと思うわ」

「へへへ。」

「今日はまだ寒いから寄せ鍋にするらしいよ」

「マジですか!鍋は田村さんち以外ではなかなか食べる機会がないから、楽しみです!」

「ハハ。若いんだからたくさん食べろよ。」

「じゃあ、デザートはオレに奢らせて下さい!
奥さんはケーキ好きですよね?」

「ああ、大好きだよ」

「あそこにあるケーキ屋さんでも大丈夫ですか?」

「ああ、あそこはこの辺で美味しいって有名な店だよな。きっと京香のテンションも上がるわ。ハハ」

「じゃあ、あの店のケーキにしますね。」

ケーキのショーケースにはキラキラして美味しそうなケーキがたくさんあった。

史弥は6種類買った。

「6個も買ってくれるの?」

「はい。明日からおやつタイムに…と思いまして…」

「ありがとう。大崎くん」

「いえ〜。へへへ。」
< 27 / 268 >

この作品をシェア

pagetop