愛はないけれど、エリート外交官に今夜抱かれます~御曹司の激情に溶かされる愛育婚~
「うん。マスター、私は」
「ミモザですね」
宮沢が先んじて一重瞼の目を細くした。
「お願いします」
南もお決まりのカクテルである。
「会うのは久しぶりだよね? えっと……」
「八カ月ぶり」
頭の中で指折り数えているうちに碧唯がさっと答える。
そうだ、ちょうど秋口の頃だった。中秋の名月を日本で見られてよかったと、彼が言っていたのを覚えている。
あの夜もここで一緒に飲んで、ビルの合間にぽっかり浮かぶ月を見上げながら帰った。
「そっか、そんなに経つんだね」
あっという間に歳も取るわけだ。
「まずは再会に」