愛はないけれど、エリート外交官に今夜抱かれます~御曹司の激情に溶かされる愛育婚~
フロントガラスをパラパラと打ちつける雨が碧唯たちを出迎えた。
「遠くまで分厚い雲に覆われてるけど、晴れてる場所なんてほんとにあるのかな」
空は一面、グレーの雲。切れ間さえ見えない。
「さすがに日本中を隈なく覆う雲なんてないはずだ」
「探しているうちに北や西の果てに行っちゃったりして」
「行き先不明のミステリーツアーみたいで楽しいじゃないか。明日も休みだから、どこかで泊まってもいい」
行き当たりばったりのドライブもたまにはいいだろう。
「それ素敵」
南はぱぁっと顔を輝かせた。
生理がきたと落ち込んでいたのが嘘のよう。俄然楽しくなってきたみたいだ。