愛はないけれど、エリート外交官に今夜抱かれます~御曹司の激情に溶かされる愛育婚~
「天気予報アプリで雨雲レーダーをチェックするのはアリ?」
「闇雲に走っても仕方ないから、それくらいはヨシとしようか」
南はバッグからスマートフォンを取り出してアプリを立ち上げた。
「どう?」
「そうね……ここからだと西の方角なら雲は少なめかもしれない」
赤信号で止まったタイミングで、南が雨雲レーダーを表示させた画面を見せる。
広域にした地図には広範囲にわたって雨雲がかかり、降水量をあらわす色も濃いが、彼女の言うように西に行くにつれて薄くなっていた。
「了解」
碧唯はそれをサッと確認し、ハンドルを大きく左に切った。
雨を蹴り、高速道路をひた走る。
八王子を過ぎ、甲府も通り越し、車は長野の諏訪に差し掛かった。
途中サービスエリアのコーヒーショップで買ったアイスコーヒーは、氷が解けてカップに汗を搔かせていた。