冤罪で処刑され、ループする令嬢 ~生き方をかえてもダメ、婚約者をかえてもダメ。さすがにもう死にたくはないんですけど!?
声が震える。
「別に無理をしなければ、それほど危険なものではない。俺は剣術も得意だから問題ない。それに何よりも魔獣の出現で困っている人たちがいる」
正義感の強い彼らしい理由だ。そういえば前回も行きたそうだった。ということは今回は要件が揃ったのだ。
「リーンハルト、剣術って。あなた剣術は習っていなかったじゃない?」
レティシアが震える声で問う。緊張で喉が渇いてひりつく。
「いいや、学園で習った。言っておくがお前よりずっと上手い」
リーンハルトがいらいらと返す。
「剣の腕前は騎士見習いって……」
「そうだ。自分の身ぐらい自分で守れなければならないからね」
彼の言葉がぐさりと胸に突き刺さる。自分のせいだと思った。
「どうしてよ! なんで剣術なんて習ったのよ!」
負けん気の強い彼だ。きっとやると決めたらとことんやる。
「俺の勝手だろ。そんな事、お前に関係ない。だいたい俺の事嫌っているのに何なんだよ。ずっと避け続けていたくせに。それを今更……。お前、本当にいい加減にしろよ!」
リーンハルトが本気で怒っている。いつもならば怖いと思うだろう。しかし、今は悲しみと悔恨が勝る。
彼は強力な水魔法の使い手だ。きっと前線に行かされる。もしも彼がそれで死んでしまったら。
「私に、剣術で負けたから? だから」
どうしよう、どうしたら……。
「違う、そんな理由じゃない」
リーンハルトに強い口調で遮られた。
「いい加減にしないか、二人とも。リーンハルト、レティシアに言い過ぎだ。彼女はお前を心配してるんだろう。いくら普段仲が悪いからと言っても家族は家族なんだ。心配するだろう」
義父が割って入る。義母は悲し気に俯く。ミザリーだけがまっすぐにレティシアに顔を向けている。
いままでずっとリーンハルトが嫌いなふりをし続けていた。でも、もう限界だ。
「お願い。リーンハルト、行かないで。行かないでよ……」
レティシアは泣き崩れた。
リーンハルトは何も言わずにサロンから出て行った。
「別に無理をしなければ、それほど危険なものではない。俺は剣術も得意だから問題ない。それに何よりも魔獣の出現で困っている人たちがいる」
正義感の強い彼らしい理由だ。そういえば前回も行きたそうだった。ということは今回は要件が揃ったのだ。
「リーンハルト、剣術って。あなた剣術は習っていなかったじゃない?」
レティシアが震える声で問う。緊張で喉が渇いてひりつく。
「いいや、学園で習った。言っておくがお前よりずっと上手い」
リーンハルトがいらいらと返す。
「剣の腕前は騎士見習いって……」
「そうだ。自分の身ぐらい自分で守れなければならないからね」
彼の言葉がぐさりと胸に突き刺さる。自分のせいだと思った。
「どうしてよ! なんで剣術なんて習ったのよ!」
負けん気の強い彼だ。きっとやると決めたらとことんやる。
「俺の勝手だろ。そんな事、お前に関係ない。だいたい俺の事嫌っているのに何なんだよ。ずっと避け続けていたくせに。それを今更……。お前、本当にいい加減にしろよ!」
リーンハルトが本気で怒っている。いつもならば怖いと思うだろう。しかし、今は悲しみと悔恨が勝る。
彼は強力な水魔法の使い手だ。きっと前線に行かされる。もしも彼がそれで死んでしまったら。
「私に、剣術で負けたから? だから」
どうしよう、どうしたら……。
「違う、そんな理由じゃない」
リーンハルトに強い口調で遮られた。
「いい加減にしないか、二人とも。リーンハルト、レティシアに言い過ぎだ。彼女はお前を心配してるんだろう。いくら普段仲が悪いからと言っても家族は家族なんだ。心配するだろう」
義父が割って入る。義母は悲し気に俯く。ミザリーだけがまっすぐにレティシアに顔を向けている。
いままでずっとリーンハルトが嫌いなふりをし続けていた。でも、もう限界だ。
「お願い。リーンハルト、行かないで。行かないでよ……」
レティシアは泣き崩れた。
リーンハルトは何も言わずにサロンから出て行った。