貴方と私は秘密の✕✕ 〜地味系女子はハイスペ王子に夜の指南を所望される〜
突然の申し出に、慌てて掴まれた手を引っ込めようとするも、いつの間にかお互いの指がガッチリが絡まった、いわゆる恋人つなぎの形になっており全く抜けなくなっている。
あれ、いつの間にこうなった?

「いや、あの、その、やっぱり神山さんが認識されてた方法は、世間でも一般的だと思いますよ!だから研究しなくても大丈夫だと思いますよ!うん!」

我ながらおかしいとは思いつつ慌てて断る言い訳をするも、イケメンは口撃の手を緩めない。

「山本さん、あなたは教えを請う人のお願いを無下に断るんですか?一度教職を目指した者として最後まで教える責任があるんじゃないですか?」

「いやいや、どういう理屈ですかそれ。私なんかどこからどう見ても色っぽくもないし地味ですし!それにそんなこと責任重大ですし、恐れ多くて!!」

中肉中背、特別華やかな容姿でもなければ肉感的な悩殺ボディなんかでもなし。
自分で言うのもなんだけど、こちとら性的魅力に溢れているなど一度たりとも言われたことはないし、むしろどちらかと言ったら地味と言われる立ち位置である!

体を反らせて力一杯反論する私に対して、神山透はそれを追いかけるように身を乗り出してくる。

「そんなことありませんよ。山本さんは十分可愛らしいじゃありませんか。それにほら、このキラキラした髪なんて、触り心地が良さそうだなってさっきから思ってたんですよ?」

イケメンは空いたもう一方の手を伸ばすと、ブンブンと首を左右に激しく振ったせいですっかり乱れてしまった私の髪を、するりと掬って顔を覗き込む。
その仕草に一瞬胸がドキリとするが、流されてはいかんと気を引きめる。

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