きみと繋げた雪明かり


「ありがとう、言ってくるね」


「きゃー!!」



小さな声で岬木くんが言うと、歓声を上げる岬木くんファンの方の女の子たち。


配慮しているのか、いつもより声は抑えで、一応状況はわかっていたみたいだ。



……さて、私は指示や出さなければ。



「キャストの人、一場面にでる人はそれぞれの初期位置で待機をお願いします。音響はBGMを止めて……」


今日は喉の調子も良くて声も張れる。指示が通りやすくて本当によかった。


第一場面に登場するキャストがスタンバイを確認した後、音響にOKサインを出す。



出すと、今会場で流れていた音楽が止まり、会場内はピーンと張り詰めた空気になる。



…そろそろいいかな。



最終確認をした後に深呼吸して、会場内のマイクをオンにする。



「本日はお越しくださりありがとうございます。さて、最初の演目はシンデレラです。クラス総勢、この三週間努力を重ね……」


あらかじめ練習しておいた文章をはっきりと読む。


ここまで来て、本番なんだと手を入る力が強くなるのがわかった。



「……それでは、お楽しみください」



セリフを言い切り、会場の照明が消えたのを確認すると、音響係と照明係がスイッチを押した。
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