有り ふれた 人生
【 六つ目の話し 】

思いがけず


それから、靑は·····

ひと月に一度は、最低でも
北海道にやってきた。

フィアットアバルトに乗り
二人で出かけたりと······

ゆったりとした時間を
二人で過ごしていった。

泉先生夫妻にも
きちんと挨拶をしてくれた。

靑のデカさとイケメンさに
泉先生は、騒いでいたが
温かく見守ってくれた。

そんな矢先に
体調を崩し病院へ

な〜んと·····

   私は·····妊娠していた。



もちろん、靑の子供である。

靑は、一緒になろうと
直に言ってくれた。

「責任とかでなく
前から気持ちは、
まったく変わってない。
嫌、むしろ、今の方が
益々、佑未と一緒になりたい
気持ちがでかい。」
と、言ってくれた。

どんだけ頑固で
意気地なしなのかと
情けなくなるが
❛ 結婚 ❜の言葉に躊躇してしまう。

靑も前回の事があるから
強くも しつこくも言わなかった。

だが、
佑未自体、産まない選択しはなく
少し落ち着いてから
両親と弟と友人達に知らせる
知らせたいと思っていた。

靑は、一緒に行き挨拶をする。

結婚に踏み切れない佑未は、
靑に「悪いから」
と、何度も言ったが。

「お腹の子は間違いなく
俺の子だから。
それに二人のそばにいたい。」
と、言ってひかない。

挨拶に二人で戻ると
両親は、びっくりしたものの
相手の靑が信頼できる人物だと
わかってからは、
逆に 靑を気の毒がっていたが

靑が、
「いつかは一緒になりたいと
思いますが
今は、佑未さんに無理強いは
したくないと思っています。
彼女の中で、❛ 結婚 ❜と言う
ワードは、かなりトラウマに
なっているのではないかと、
思っています。

と、物分りが良いようですが
実は、自分達の関係をはっきり
したくて強要した事があり
佑未さんに去られた事があって
今回、偶然再会したのです。
この再会を大切にしたい。」
と、言うと
尚更、両親と弟の陽平は、
靑に申し訳ない······と

実奈と由季にも
靑が挨拶すると
二人とも
靑のデカさとイケメンさ
まして、妊娠に驚きを隠せずにいた。

夢ちゃんも四季君も大きくなっていた。

由季の所の大輝さんも大きいが
ちょっと引き気味の二人も
だんだんと靑に慣れて
❛ 靑君 ❜と呼んで遊んでいた。

実奈と由季から
「いずれは、こっちに帰ってくる
でしょ?」
と、言われたが
正直、考えてないわけではないが
富良野が気に入っていた。

答えられずにいると
呆れているように
納得しているような 
二人に笑いが出て
私も笑ってしまった。

靑は、本社に仕事があると
翌日には、戻っていき
佑未は、週末には富良野に戻った。

出産の時は、
お母さんが、富良野にきてくれる
と、言う事で。
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