コーンポタージュに一言添えて....。

中間試験と挫折。

 入学試験...私は、240人中16位だった。次の中間試験でもっといい点数取らないと、私の夢が崩れてしまう。
にもかかわらず、彼は238位なのよね...。(この学校はみんなの順位見れるのよ。)
このままだと、ゴールデンカップルになれそうもない。まぁ、とにかく勉強しよう。

「おぉ、潮田...勉強?偉いね」

「のりくん、えらいねじゃないのよ。のりくんも勉強して!入試試験の順位知ってるんだから!」

「あー。..じゃーねー。」

「逃げるな、のりくん!足引っ張たら許さないから!」

「ハイハイ、ベンキョウシマス。」

「何そのかたこと言葉。」

全く、のりくんは、やる気があるのかないのかも分からない。困った。
  




ー中間テストの結果ー

 中間、結構勉強したからかな...。どうだろう...。
ってあれ、上位に名前が...ない...。

噓、28位...。前よりも下がった。なんで。

そうだ、のりくんは....7位...!?

あぁ...。結局足引っ張ってたのは、私か。なんか、情けない。

あんなに、一生懸命やったのに。

こんなんじゃ、セブンオーシャンの社長になれるわけない。

大体、結婚なんて、どうでもいいなんて思って入ったから罰が当たったんだ。
愛し合ってるペアにはかなうわけないな。
もう、諦めよう。社長になれるなんて、夢はしょせん夢ね。





 ー部屋でー
 
「潮田、見ろよ俺さ、231も上がったんだぜ?7位!」

「うるさい、分かってる。悪いけどほっといて。」

「潮田、...?どうした...?」

「いいから、ほっといて。」

その日は、もうやる気がしなかった。何も。ご飯も食べなかった。食欲なんてない。


 ー次の日ー
 
「潮田、....。用意しないと学校、遅れるよ?」

 私は、何も答えなかった。学校に行きたくない。

「潮田、...。行ってくるね。」

そういうと彼は部屋を出て行った。

のりくんが悪いわけじゃないのに、どうしてものりくんにあんな態度をとってしまう。
私ってダメな人間だ。
 

ーまた次の日ー
 
「潮田、...。どこか悪いの?」

そう彼は聞いてきた。でもこたえなかった。

 


次の日も、次の日も学校なんていけなかった。
なんか、すべてに見放された感じだった。
でも、こんなことに挫折している自分も許せなかった。

だから、自分を一生懸命殴ってやった。
それでも痛みは感じなかった。

だから、お風呂で思いっきり冷水を浴びてみたけど、特に何も変わらなかった。

濡れたまま私は、のりくんと2人でいつもご飯を食べていた机に座った。

そこには、1冊のノートとコーンポタージュとメモがあった。

「潮田へ。授業のノートとっといた。それと、これ飲んで。」

小さなメモにそう書いてあった。

授業のノート。いつも授業中ノートとってないくせに...。
こういう時だけ...本当にずるい。


「コーンポタージュ」

私はそうつぶやいたけど、結局飲まなかった。

のりくんは、私と喧嘩した後、いつもコーンポタージュをくれる。

仲直りしようっていう意味かもしれない。

けど、別に今回喧嘩したわけでもないし、私が一方的に無視しているだけだし....。

せっかく、この学校に入学して、のりくんとまた仲良くなれたのに...
こんなんじゃ...嫌われちゃう...。

本当に、最悪。自分に、あきれる。

私の髪や服から、
水滴がぽたぽたと垂れている。

水滴と共に私の瞳からも、雫が落ちていった。

「どうして、わたしは社長になりたいって思ったのかな?」

そんなことを考えているうちに、私はいつの間にか眠りについた。
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