俺が、好きになっちゃダメ?
「ったく、何すんだよ、なぎちゃん」
ひょっこり姿を現したのは、胡桃くんだった。
胡桃くんは、木嶋くんが目を離したすきにちゃっかりとスプーンを奪い取って、ブルーハワイのかき氷を食べている。
「少しだけなら、ここに来てみたいなって思ってたんだよ」
「だからって、なぎちゃんなあ、人のかき氷食うなよ。食べたいなら、なぎちゃんも買ってくればいい話だろ」
「ほいほい、すいませーん。メロンくださーい!」
そのまま、胡桃くんは屋台の方へ駆けては、緑色のかき氷を持ってきた。
「これから、どうする?」
「ね、ねえ見て。何、あのカラーひよこってやつ」
質問した胡桃くんの横で、夏芽がかき氷を食べる手を止めて、ある場所を指をさした。
「カラーひよこ?」
夏芽の指の向こうを見てみると、確かに確かに『カラーひよこ』と描かれた屋台が立っていた。
それを見た木嶋くんが、「嗚呼」と言った。
「昔は結構あったけど、今は滅多に見られないからなぁ。ひよこの毛に、色をつけて売ってるやつ」
「詳しいね……」
ぽんぽんと説明をする木嶋くんに、わたしは思わず声を出した。
「俺の母親も、昔騙されてたらしい」
「えぇ!? 騙された!?」