俺様御曹司のなすがまま、激愛に抱かれる~偽りの婚約者だったのに、甘く娶られました~
そこから先は何がどうなってここまできたのか、極度の緊張と胸の高鳴りであまり記憶ない。
気が付けばホテルの最上階にあるスイートルームの中にいた。
部屋は革張りの大きなソファがあるリビングルーム。その奥には立派な十人掛けのダイニングテーブルが見える。調度品も見るからに高級で気品があり、この部屋のどこを探しても指紋のひとつも見当たらない程綺麗にみがきあげられていた。
東京が一望できるほどの大きなガラスには、豪華さにあっけにとられる私と腕時計を外している御杖さんが反射して映っていた。
し、しっかりしなきゃ。
自分の意志でここにきた。主導権は私にもある……はず。
しかし慣れないスイートルームに自分が場違いな気がしてすでに気持ちで負けているような気がする。
それも御杖さんが一切の焦りもなく、いたって余裕にふるまっているからだ。
「何か飲む?」
「い、いいえ」
ぶんぶんと頭を左右に振っていらないと伝える。
そんな様子の私を見た御杖さんはバーカウンターの奥にある冷蔵庫からミネラルウォーターを取り出して、飲み始めた。
「そんなに緊張しなくていいのに」
「む、無理です。なんでそんな余裕なんですか? せめて私の緊張半分くらいもらってください」
私の自分勝手な言い草に、彼は声を上げて笑う。
「緊張はもらってあげられないけど、それを忘れさせることはできると思う」
彼が私の手を引いた。抱き寄せられて彼の胸に抱かれる。
「い、いきなりですか?」
「こういうのは勢いが大事だ。そうだろう。今になって怖気づいたのか?」
「そんなはずないじゃない。あなたこそ、そんなに焦らなくてもいいじゃない。私なら結婚してなんて面倒なこと言わないから、ゆっくり味わえばいいのに」
私だって今さら帰るつもりなんてさらさらない。しかし気持ちはそう簡単に割り切れるものではない。自分から「今すぐ抱いて」なんて言っておいて往生際が悪い。
でも――。
「あの、じゃあシャワーを」
「いらない」
いや、私がいるんです!と、言いかけた言葉を私は口にすることができなかった。
「んっ……あっ」
彼の唇が私のそれをふさいだ。
いつまでもぐだぐだ言い訳を繰り返す私を黙らせるには、一番早い方法だ。彼の思惑通り私は驚いてぽかんと彼を見る。
気が付けばホテルの最上階にあるスイートルームの中にいた。
部屋は革張りの大きなソファがあるリビングルーム。その奥には立派な十人掛けのダイニングテーブルが見える。調度品も見るからに高級で気品があり、この部屋のどこを探しても指紋のひとつも見当たらない程綺麗にみがきあげられていた。
東京が一望できるほどの大きなガラスには、豪華さにあっけにとられる私と腕時計を外している御杖さんが反射して映っていた。
し、しっかりしなきゃ。
自分の意志でここにきた。主導権は私にもある……はず。
しかし慣れないスイートルームに自分が場違いな気がしてすでに気持ちで負けているような気がする。
それも御杖さんが一切の焦りもなく、いたって余裕にふるまっているからだ。
「何か飲む?」
「い、いいえ」
ぶんぶんと頭を左右に振っていらないと伝える。
そんな様子の私を見た御杖さんはバーカウンターの奥にある冷蔵庫からミネラルウォーターを取り出して、飲み始めた。
「そんなに緊張しなくていいのに」
「む、無理です。なんでそんな余裕なんですか? せめて私の緊張半分くらいもらってください」
私の自分勝手な言い草に、彼は声を上げて笑う。
「緊張はもらってあげられないけど、それを忘れさせることはできると思う」
彼が私の手を引いた。抱き寄せられて彼の胸に抱かれる。
「い、いきなりですか?」
「こういうのは勢いが大事だ。そうだろう。今になって怖気づいたのか?」
「そんなはずないじゃない。あなたこそ、そんなに焦らなくてもいいじゃない。私なら結婚してなんて面倒なこと言わないから、ゆっくり味わえばいいのに」
私だって今さら帰るつもりなんてさらさらない。しかし気持ちはそう簡単に割り切れるものではない。自分から「今すぐ抱いて」なんて言っておいて往生際が悪い。
でも――。
「あの、じゃあシャワーを」
「いらない」
いや、私がいるんです!と、言いかけた言葉を私は口にすることができなかった。
「んっ……あっ」
彼の唇が私のそれをふさいだ。
いつまでもぐだぐだ言い訳を繰り返す私を黙らせるには、一番早い方法だ。彼の思惑通り私は驚いてぽかんと彼を見る。