俺様御曹司のなすがまま、激愛に抱かれる~偽りの婚約者だったのに、甘く娶られました~
 その薄く開いた唇を狙った彼が、もう一度キスをしてくる。

今度はさっきみたいに触れるだけではなく、吐息さえも奪うほどの熱いキスだ。

 当たり前のように私の唇を彼の舌が割って入って、我が物顔であちこちと暴れまわる。

 その強引さは今怖気づいている私にとってはありがたいものだった。

「んっ……ん」

 呼吸をしようとすると、甘い声が漏れる。自分の声に羞恥心を呷られて体の芯がうずく。

 彼を受け入れているという意思表示のために、自分からも舌を絡ませた。彼はその意味を的確に受け取り、私をキスでとろけさせながらその大きな手のひらが私の体の形をたしかめるように動き始める。

 服の上から触られているだけなのに、意志を持ったその手は私の感情を確実にたかぶらせていく。

 夢中になってキスに応えていると、そのままゆっくりとソファに座らされ背もたれと彼に挟まれた。

 彼にかき混ぜられて乱れた髪を、彼が長い指を使って整える。

「あの、ここで?」

「あぁ、ダメ?」

 覗き込まれたその瞳には、情欲の色がありありと浮かんでいる。近づいてきた彼が耳元に唇を寄せ息がかかる。

 私がびくっとしたのを見て、彼は低く含み笑いをする。

「君も俺も、移動するのももったいないくらい興奮してる。だからベッドは二回目に取っておこう、三回目はそうだなバスルームもいいかも」

「な、何回するつもり!?」

 生々しく言われて顔に熱が集まる。頬が発火しているかのように熱い。

 その頬を彼の男らしい手のひらが包み込む。

「君が何もかも忘れて、俺だけほしがるようになるまで」

 言い切ると同時に、彼は激しいキスを私にしかけてきた。十分熱くなっていた体がもっと熱を持つ。

 スカートがたくし上げられると同時に、ワンピースのファスナーが下ろされた。

 なんて器用なんだと感心していたのは一瞬で、ひっくり返されソファの上に膝立ちになるとそのまま肩からワンピースの袖を抜かれて、膝まで落とされた。そこまでくれば身に着けていないのも同様だ。

 彼はそのまま私の背中にキスを落として、舌を這わせる。なんとなく朝気合をいれて勝負下着を身に着けた自分を心底誉める。

 まさかこんな形で勝負するとは、思っていなかったけど。

「あっ……やだ、そんなところ」

「やだは、今日は禁止」

「あ……うそぉ」
< 10 / 112 >

この作品をシェア

pagetop