苺くんは、 蜜柑ちゃんを愛してやまない
苺くんとの出逢い
今から、3・4ヶ月前━━━━━━━
蜜柑が大学二年の秋。


大学の敷地内にある、学生専用のカフェ。
蜜柑は一虎と碧馬、莉帆や他の友人達とお茶をしていた。

そこに、大夜達男子学生が声をかけてきた。

「蜜柑と莉帆!
あ…苺と馬もいるし……
なぁ!俺達も一緒にいい?
仲間に入れてよ!」と。


「━━━━━蜜柑ちゃんと莉帆ちゃんって、なんか正反対だよなぁー」

不意に、大夜の友人が言った。

「「え?」」
蜜柑と莉帆が、顔を見合わせる。

「確かに、そうだね!」
「正反対だから、こんな仲良いのかなー?」
他の友人達も、賛同する。

小柄な蜜柑と、モデルのようにスラッとした莉帆。
可愛らしい蜜柑と、美人の莉帆。
天然で柔らかい雰囲気の蜜柑と、クールでミステリアスな莉帆。

「そうだな!いつも二人でいるよな?」
大夜も笑った。

「好きな男のタイプとかも違うの?」

「どうだろ?」
莉帆が答える。

「私は、年下の子が好き!」
蜜柑が微笑んで言った。
そして、続けてこう言ったのだ。

「私、こんなだから、色んな人に引っ張ってもらってばっかなの。
でも恋人には甘えさせてあげたり、頼りにされたい!」
拳を握るようにして、はっきり言った蜜柑。

それを聞いた大夜が、プッ!と噴き出し笑った。
「無理だろ!?(笑)」

「え?そうかな?」

「だって男からしたら、ほっとけねぇもん!
蜜柑みたいなタイプ」
「そうかも?」
「そんな感じだな!」
大夜や他の男子学生が声を揃えて言った。


その話を、微笑ましく聞いている一虎と碧馬。
「俺も、男達に一票だな(笑)」
碧馬が、一虎に笑いながら言った。

碧馬の言葉に、一虎はフフ…と微笑んだ。

「イチ?」

「ほんと、可愛い…/////
早く、クリスマスになんないかな~!」
呟くように言った、一虎。
碧馬だけ、聞こえていた。

「は?」
不思議そうに見る碧馬。
一虎は、ずっとクスクス笑っていた。




一虎と碧馬は、つい最近こんな風に蜜柑達と話すようになった。

が、しかしこの日よりずっと前から一虎は蜜柑を知っていた。


一虎が蜜柑を知ったのは、更に一年半前に遡る━━━━━
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