好きすぎてヤバい。〜秘密の終わりは恋の始まり⁉︎〜

しかも、恭介と話している住人さんは、どうやら女嫌いのご様子。

話を聞いていれば、そんな感じがする。

玄関でそんな話を聞いている私の心臓はバクバクと嫌な音を立てては激しくなるばかり。

緊張と恐怖で早くなる心臓の音。



「お前も話したことある奴なんだよ」

「は？」



恭介の言葉に話し声が止まる。

私もびっくりして、思わず声を出しそうになってしまった。

『お前も話したことある奴』ってことは、私も住人さんと話したことがあるってこと？


話したことがあるって……。

私、この高校に転校してきてからクラスメイトとすらまともに話したことがないのに。

でも、思い当たる男の子が1人だけいる。

その顔を思い浮かべかけた瞬間。



「あ、そっちは……っ！」



勢いのいい足音と同時に、怒りに満ちた声が近づいてきた。



「ふざけんなっ！　僕は絶対認めない、から、な……」

「……」



ドダバタと怒りのオーラをまとい、私の前に現れたのは他でもない瑞樹くんだった……。


え、っと……。

玄関でぽかん、と立ち尽くしている私に、大きく舌打ちをする瑞樹くん。