殿下が恋をしたいと言うのでさせてみる事にしました。婚約者候補からは外れますね

 両親と共に両陛下に挨拶をするカテリーナ……笑顔で受け答えしている様子もまた可愛い。


「ウィルフレッドの婚約者候補から外れたのは残念だわ……もう一度考えてくれない?」


 王妃である母上が残念そうに言うと、周りがざわついた……

 母よ……なぜこのタイミングでそんな事を言うのだ!

 皆に知られたではないか……くそっ!

 自分が言ったことなのに………後悔しかない!!


 悔しさが残るがダンスの誘いに行こうとカテリーナを探すと、カテリーナの周りを令息達が取り囲んでいた。あれだけ可愛かったらそうなるよな。

 初々しいし、婚約者もいない……


 くそっ……!


 カテリーナが困った顔をしている!
 ここは王子の登場で姫を助ける……ロマンス小説によくあるパターンだな! ここでお互い恋に落ちる! よし行くか。カテリーナに向かい歩き出す。準備はオッケーだ。


「リーナ具合が悪そうだ、一度外の空気を吸いに行こう、失礼します」

 ブラッドがカテリーナを連れ出した。

 またあいつか……!!
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