【受賞】隠された王女~王太子の溺愛と騎士からの執愛~
「その、団長もお疲れだと思います。ですから、私にできることがあったら、と思ったのですが。でしゃばった真似をして、申し訳ございませんでした」
ルドルフの力になりたいと思ったのは、アルベティーナの偽りのない気持ちだ。それでも彼から拒絶されてしまったら、親切の押し売りになってしまうだろう。つまり、彼からみたらただの迷惑行為。アルベティーナだってルドルフに迷惑をかけたいわけではないのだ。
アルベティーナがすっと足を引くと、毛の短い茶色の絨毯がカサリと音を立てた。そのままルドルフに背を向けて、この執務室から出ようとする。
「アルベティーナ」
ルドルフが彼女の名を呼んだ。
「書類仕事が大変だというのは、事実だ。もし、お前がよければ明日の朝、いつもより一時間だけ早く来て、これを手伝ってもらえないだろうか」
ルドルフの言葉を背中で聞いていたアルベティーナは、くるりと後ろを振り向き「承知しました」と笑顔で答えた。それでもルドルフは項垂れたままで、アルベティーナの顔を見ようとはしなかった。
次の日の朝。アルベティーナはいつもより一時間だけ早く屋敷を出た。エルッキは泊まりの仕事で不在だったが、セヴェリは怪訝そうにアルベティーナを見つめてきた。だから正直にルドルフの仕事を手伝うようになったことを口にする。セヴェリはルドルフの仕事の大変さをわかっているのだろう。
「団長の足を引っ張るなよ」
と笑っていた。そう言われてしまうと、笑いごとではないかもしれないと不安になるアルベティーナ。
ルドルフの力になりたいと思ったのは、アルベティーナの偽りのない気持ちだ。それでも彼から拒絶されてしまったら、親切の押し売りになってしまうだろう。つまり、彼からみたらただの迷惑行為。アルベティーナだってルドルフに迷惑をかけたいわけではないのだ。
アルベティーナがすっと足を引くと、毛の短い茶色の絨毯がカサリと音を立てた。そのままルドルフに背を向けて、この執務室から出ようとする。
「アルベティーナ」
ルドルフが彼女の名を呼んだ。
「書類仕事が大変だというのは、事実だ。もし、お前がよければ明日の朝、いつもより一時間だけ早く来て、これを手伝ってもらえないだろうか」
ルドルフの言葉を背中で聞いていたアルベティーナは、くるりと後ろを振り向き「承知しました」と笑顔で答えた。それでもルドルフは項垂れたままで、アルベティーナの顔を見ようとはしなかった。
次の日の朝。アルベティーナはいつもより一時間だけ早く屋敷を出た。エルッキは泊まりの仕事で不在だったが、セヴェリは怪訝そうにアルベティーナを見つめてきた。だから正直にルドルフの仕事を手伝うようになったことを口にする。セヴェリはルドルフの仕事の大変さをわかっているのだろう。
「団長の足を引っ張るなよ」
と笑っていた。そう言われてしまうと、笑いごとではないかもしれないと不安になるアルベティーナ。