セカンドバージン争奪戦~当事者は私ですけど?

「まだ真面目な話の最中だ、茶化すな」
「茶化してないよ。シンプルな疑問」
「いつからヤってない?」
「とーってもマジメな話デスネ」
「yes、noクエスチョンにしようか?」
「面倒くさいのは好きじゃない。ぇ…っと…いつだろ?2年ちょっとはナイね…って、ヨウ」
「うん?」
「ヨウはモテるでしょ?」
「どうしてそう思う?」
「外見はイケメンプラスでジュエリー会社勤務だからか装いもスタイリッシュでお洒落。市役所では絶対に見なかったレベルで、プログラマーってモテる要素しかなくない?」
「めちゃくちゃ誉められた」
「ってことは、私がヤったとかヤらないとか以前にヨウがやりたい放題なんじゃない?そんな男と関わるのは御免だわ」
「誉められたあとに刺された気分。もう半年はヤってないぞ。そこから女はいないよ」
「まだその人が好き?」
「ぜーんぜん」
「とか言いながら、待ってるんじゃないの?」
「まーったく。ゆーあがヤキモチ妬いてめちゃくちゃ嬉しい」
「ウルトラポジティブ」
「Thanks.俺、絶対浮気はしない。全力でゆーあを無痛で溶かしてやる。昼間はカッコいいゆーあを夜は最高に可愛くするから…今日は送る」
「はっ?江藤さんと同レベ?」
「まさか。あの時は夕方、今は夜。送るに決まってるだろ?」

腕を伸ばして私の頭をくしゃっと撫でてから立ち上がったヨウは、向かいの席でボーッとしてる私の椅子の背に手をかけた。そして長身を屈め、耳元で囁いた。

「マジで好きになったわ、ゆーあ」
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