エリート航空自衛官の甘すぎる溺愛で囲い娶られました~敏腕パイロットの25年越しの一途愛~
 夜をともに過ごそうと言われ、呑気にお喋りをするのだと思っていた私が、今さらどう虚勢を張ろうというのか。

「こんなキスくらい、今までたくさん──」

「どこの男と?」

 たった今、全身の力を奪うような甘いキスをした唇から、凍りつくほど冷たい声が発せられる。

「いつ? どんなふうにしたんだ」

「しぃ、ちゃん」

「もうそんな子供っぽい呼び方をするな。俺は弟じゃない」

 無意識にごくりと息を呑んでいた。

「篠、だ。実結にはそう呼ばれたい」

 そう言ってから、〝篠〟は私にもう一度ついばむようなキスを落とした。

「またしぃちゃんと呼んだらキスするからな」

「急に言われたって……」

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