エリート航空自衛官の甘すぎる溺愛で囲い娶られました~敏腕パイロットの25年越しの一途愛~
「ためしに呼んでくれ」

 篠の手が私の顎を固定し、逃げ道を奪う。

 昔の非力な彼なら突き放せたのに、今は……。

「し、の──」

 呼んだ瞬間、噛みつくような口づけに襲われる。

 篠の肩を叩くも、彼がキスをやめてくれる気配はなかった。

 昔の『しぃちゃん』なら私が嫌がるそぶりを見せたらすぐにやめてくれたはずだ。

 やめてくれないのは目の前にいるのが『篠』だからなのか。

 それとも、私がこのキスにときめいてやめてほしくないと思っているのを感じ取っているのだろうか?

「し、の。やだ、だめ……」

「好きだ、実結。……実結」

 名前を呼ばれただけなのに全身が痺れて震える。

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